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論文

SOL-divertor plasma simulations introducing anisotropic temperature with virtual divertor model

東郷 訓*; 滝塚 知典*; 中村 誠; 星野 一生; 小川 雄一*

Journal of Nuclear Materials, 463, p.502 - 505, 2015/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:60.64(Materials Science, Multidisciplinary)

仮想ダイバータモデルと非等方イオン温度を導入した1D SOL-ダイバータプラズマシミュレーションコードを開発した。非等方イオン温度を導入することにより、運動量輸送方程式の2階微分イオン粘性項を排除できた。その結果として、ダイバータ板での境界条件は不要となった。ダイバータとシースを模擬するために、仮想ダイバータモデルを導入した。これは粒子、運動量、エネルギーについての人為的なシンク項として記述する。仮想ダイバータモデルの導入により、数値計算上取り扱いが容易な周期境界条件の適用が可能になった。このモデルを用いて、ボーム条件を満足するようなSOL-ダイバータプラズマをシミュレートすることができた。イオン温度の非等方性の規格化平均自由行程への依存性、Braginskii形式のイオン粘性の妥当性についても調べた。

論文

ITPA(国際トカマク物理活動)会合報告,51

朝倉 伸幸

プラズマ・核融合学会誌, 91(8), P. 566, 2015/08

第21回ITPA「SOLダイバータトピカルグループ」会合が、2015年6月9日-12日にプリンストン・プラズマ物理研究所(米国)で開催され、米, 欧, 日, 中, 韓, 露, 印およびITER機構から合計48名(日本から4名)の参加があった。ITER機構から本グループへ依頼されたダイバータ関係の物理課題(定常プラズマ放電でのダイバータと第一壁への熱負荷分布、周辺プラズマのモデリング、ELMパルス熱流によるタングステン対向材の溶融や脆化の影響、定常およびパルス熱負荷との同時照射による影響、ダスト微粒子の発生とモデリングなど)について最新のデータと評価結果が発表され、検討が行なわれた。日本から5件の報告が行われた。

論文

Perspective of negative triangularity tokamak as fusion energy system

菊池 満; Medvedev, S.*; 滝塚 知典*; Fasoli, A.*; Wu, Y.*; Diamond, P. H.*; Duan, X.*; 岸本 泰明*; 花田 和明*; 他41名*

Europhysics Conference Abstracts (Internet), 39E, p.P4.179_1 - P4.179_4, 2015/06

核融合炉における熱粒子制御は挑戦的課題である。定常的な熱負荷とエルムによる過渡的熱負荷を緩和する新しい方策として負三角度トカマクを評価している。これまで、負三角度は磁気丘であるにもかかわらず、ダブルヌルでは炉に使えるレベルの規格化ベータ値3以上が安定であることを見いだしている。本論文では、シングルヌル平衡配位とその理想電磁流体安定性を報告する。

論文

ITERでフルタングステンダイバータを導入するにあたって解決すべき課題とその対策

仲野 友英

プラズマ・核融合学会誌, 91(3), p.191 - 196, 2015/03

国際トカマク物理活動のスクレイプオフ層とダイバータ物理専門家会合での議論に基づき、ITERでフルタングステン・ダイバータを導入するにあたって解決すべき課題とその対策について述べる。フルタングステン・ダイバータの損傷・溶融を防ぐには、ダイバータ形状の工夫とともに、特にディスラプションや周辺局在化モードによるパルス的熱負荷の緩和が重要である。一方で、緩和措置がプラズマに与える影響も考慮する必要がある。つまり、フルタングステン・ダイバータへの損傷・溶融を抑えつつ、主プラズマでは良好な閉じ込めを維持する緩和手法を開発しなければならない。水素・ヘリウムプラズマ運転期には、そういった統合的なプラズマの制御を視野に入れて、プラズマ運転を習熟することが重要である。

論文

Actively convected liquid metal divertor

嶋田 道也; 廣岡 慶彦*

Nuclear Fusion, 54(12), p.122002_1 - 122002_7, 2014/12

 被引用回数:37 パーセンタイル:86.2(Physics, Fluids & Plasmas)

核融合炉のダイバータ材料に最も有望なものとしてタングステンが検討されている。タングステン・ダイバータはITER実験炉の熱負荷には耐えられるものの、原型炉レベルの熱負荷を処理することは困難である。またディスラプション等に伴って短時間に膨大な熱負荷が生じた場合、溶融し再固化した後タングステン表面に凹凸が生じるため処理可能な熱負荷が著しく劣化する可能性がある。さらにタングステンは延性脆性遷移温度が摂氏400度と高く、中性子照射によりさらに上昇して亀裂を生じる懸念がある。そこで液体金属をダイバータ材料として用い、磁場に垂直の電流を液体金属中に流すことにより液体金属を循環させることを提案する。液体金属の流速が0.3m/s程度あれば、原型炉レベルの熱負荷を処理することが可能である。MHD方程式を円筒座標系で検討し、電極に印加する電圧は数ボルト程度で十分であること、隣接するダイバータ・モジュールの間に絶縁版を設置し、電圧の立ち上げを1分程度かけて行えば、電極あたりの電流は数アンペアに抑制できることを示した。この初期的解析により、この新しいダイバータ概念が更なる検討に値することを示した。

論文

Development of tungsten monoblock technology for ITER full-tungsten divertor in Japan

関 洋治; 江里 幸一郎; 鈴木 哲; 横山 堅二; 毛利 憲介; 平井 武志*; Escourbiac, F.*; Kuznetsov, V.*

Proceedings of 25th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2014) (CD-ROM), 8 Pages, 2014/10

Through R&D for a plasma facing unit (PFU) of a full-tungsten (W) ITER divertor, Japan Atomic Energy Agency (JAEA) succeeded in demonstrating the durability of the W divertor which endured a repetitive heat load of $$20$$ MW/m$$^{2}$$ without macroscopic cracks. At the beginning of this activity, the bonding technology of armor to heat sink was one of the most important key issues in a manufacturing process. JAEA improved the bonding process of the W divertor mock-ups. At first the bonding between the W armor and the copper interlayer (Cu) is performed by using several technologies, such as "Direct casting " or "Diffusion bonding" or "HIP bonding". Then the brazing between the Cu and the cooling pipe is done. Then the rejection rate due to those bonding processes has been significantly been reduced. As a performance test for the bonding and a heat removal capability, the high heat flux (HHF) testing was carried out for 6 small-scale mock-ups for the R&D of the full-W ITER divertor. Moreover, a W part of 4 full-scale prototype PFUs were also tested. In the tests, all of the W monoblocks endured the repetitive heat load of $$10$$ MW/m$$^{2}$$ $$times$$ $$5,000$$ cycles and $$20$$ MW/m$$^{2}$$ $$times$$ $$1,000$$ cycles without the macroscopic crack, which strongly encourages the realization of the full-W divertor target from the start of the operation in ITER. This paper presents the latest R&D activities on the full-W ITER divertor in JAEA.

論文

Development of divertor simulation research in the GAMMA 10/PDX tandem mirror

中嶋 洋輔*; 坂本 瑞樹*; 吉川 正志*; 大木 健輔*; 武田 寿人*; 市村 和也*; 細井 克洋*; 平田 真史*; 市村 真*; 池添 竜也*; et al.

Proceedings of 25th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2014) (CD-ROM), 8 Pages, 2014/10

In the large tandem mirror device GAMMA 10/PDX, a divertor simulation experimental module (D-module) with a V-shaped divertor target have been installed in the end-mirror. A massive gas injection of hydrogen and noble gases (argon and xenon) into the D-module during hydrogen plasma irradiation onto the target was performed, and plasma detachment from the target was investigated. Electron temperature measured by Langmuir probe array on the target was significantly reduced from a few tens of eV to $$<$$ 3 eV, and particle flux was also reduced. A bright H$$alpha$$ emission in the upstream region of the D-module and strong reduction near the target were observed by a two-dimensional image of H$$alpha$$ emission in the target observed with a high-speed camera. Molecular activated recombination (MAR) process is expected to contribute to the reduction of the electron temperature and the particle flux.

論文

直線型プラズマ生成装置の現状とDEMOのダイバータ設計における課題

坂本 瑞樹*; 大野 哲靖*; 朝倉 伸幸; 星野 一生

プラズマ・核融合学会誌, 90(8), p.473 - 479, 2014/08

国際熱核融合実験炉ITERの建設が進む中、近年、原型炉(DEMO)に関する課題が活発に議論され、国内では文部科学省の原子力科学技術委員会核融合研究作業部会の下に「核融合原型炉開発のための技術基盤構築の中核的役割を担うチーム(合同コアチーム)」が作られ、IAEAではDEMO Programme Workshopが開催されている。このような背景の中で、直線型プラズマ生成装置の果たす役割とDEMOにおけるダイバータ設計の課題を議論する。直線型プラズマ生成装置の研究状況についての説明、トカマクDEMOでのダイバータの役割と熱粒子制御における課題の説明、現状のDEMO概念とダイバータ検討の概要、DEMO設計で重要な役割を果たすダイバータシミュレーションとモデリングの開発課題について解説する。

論文

Steady state operation research in JT-60U with extended pulse length

藤田 隆明; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 46(3), p.S3 - S12, 2006/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:28.05(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uにおいては、加熱パワーの入射時間を10秒から30秒に伸長し、電流拡散時間を超え、壁飽和時間に近い時間スケールでのプラズマ特性の研究を開始した。加熱装置の入射時間は順調に伸長し、入射エネルギー350MJを達成した。規格化ベータ値2.3を22.3秒間維持するなど高ベータの維持時間を大幅に伸長した。また、負磁気シアプラズマ及び弱磁気シアプラズマにおいて、完全電流駆動に近い状態での高自発電流割合の維持時間も5.8秒及び7.4秒まで伸長した。いずれの場合も電流分布は定常状態に達し、高ベータ,高自発電流割合の長時間維持に明るい見通しを得た。長時間スケールでの制御性の研究のため、電流分布の実時間制御システムを構築し、低ベータプラズマで実証した。高密度放電を繰り返すことにより、壁の粒子吸蔵量が飽和する状態をJT-60で初めて得た。壁飽和状態でダイバータ排気による粒子制御を実証した。ダイバータ板へのパルス的な熱負荷のない静かなHモード(QHモード)を初めて表面のトロイダル回転がゼロに近い状態で実現した。

論文

Study of global wall saturation mechanisms in long-pulse ELMy H-mode discharges on JT-60U

竹永 秀信; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 木島 滋; 清水 勝宏; 都筑 和泰; 正木 圭; 田辺 哲朗*; 井手 俊介; et al.

Nuclear Fusion, 46(3), p.S39 - S48, 2006/03

 被引用回数:18 パーセンタイル:52.46(Physics, Fluids & Plasmas)

長時間放電におけるグローバルな壁飽和機構を解明するために、第一壁での局所的な壁飽和時間を評価した。局所的な壁飽和時間は、第一壁への粒子束とそこでの吸収率及び最大粒子吸収量により評価可能である。第一壁への粒子束は、中性粒子輸送解析コードDEGAS2を用いて評価した。その際、プラズマパラメータは2次元流体ダイバータコードUEDGEで評価した。D$$alpha$$発光強度分布が実験と合うようにDEGAS2で評価した壁へのイオン束と中性粒子束を用いて、壁での吸収率を10%、壁での最大粒子吸収量を1$$times$$10$$^{21}$$m$$^{-2}$$(実験室データをもとに評価)とし、局所的な壁飽和時間を評価した。その結果、ダイバータ領域では1秒以内に壁飽和に達していることが明らかになった。また、バッフル板は10秒程度、主プラズマまわりの壁は100秒程度で壁飽和に達すると評価された。バッフル板での粒子吸収は、10秒程度の時間スケールでグローバルな壁飽和が観測された実験結果と関連していると考えられる。一方、主プラズマまわりの壁での粒子吸収は、放電を繰り返すことによりグローバルな壁飽和状態に近づいていくことと関連していると考えられる。これらの結果をもとに、動的な粒子吸収特性を示す領域と静的な特性を示す領域によりグローバルな壁飽和が起こるというモデルを提唱した。

論文

Concept of core and divertor plasma for fusion DEMO plant at JAERI

佐藤 正泰; 櫻井 真治; 西尾 敏; 飛田 健次; 井上 多加志; 中村 幸治; 新谷 吉郎*; 藤枝 浩文*; 発電実証プラント検討チーム

Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1277 - 1284, 2006/02

 被引用回数:14 パーセンタイル:68.12(Nuclear Science & Technology)

核融合出力3GWを確保する高い経済性を有するトカマク炉発電実証プラントの設計を行っている。中心ソレノイド(CS)コイルがない又は小さい場合は、炉の小型化と軽量化に大きなインパクトがある。一方高密度領域での高閉じ込め性能の確保と巨大ELMを抑制する必要から、高い三角度を必要とされる可能性がある。CSコイルの役割を電流立ち上げとプラズマ形状制御に限定して、CSの大きさに応じた3ケースについて、システムコードを用いてプラントのパラメータを選択した。熱流束のスケーリングを用いてダイバータに対する要請を求めた。CSコイルが無い場合は、最もコンパクトな炉であるが、巨大ELMを抑制するには不十分な低い三角度しか得られない。CSの役割を形状制御に限定した炉については、巨大ELM抑制に必要と考えられる三角度が得られ、磁力線の小ポロイダル入射角と長い脚長で、ダイバータの熱のハンドリングが可能である。CSの役割を電流立ち上げと形状制御を有する炉についても、巨大ELM抑制に必要と考えられる三角度が得られ、磁力線のフラックス拡大と長い脚長で、ダイバータの熱のハンドリングが可能である。また、運転シナリオについて検討し、HHファクター,グリーンワルド密度,シャインスルーの条件が運転シナリオに強い制限を与えている。

論文

Selection of design solutions and fabrication methods and supporting R&D for procurement of ITER vessel and FW/blanket

伊尾木 公裕*; Elio, F.*; 丸山 創; 森本 将明*; Rozov, V.*; Tivey, R.*; Utin, Y.*

Fusion Engineering and Design, 74(1-4), p.185 - 190, 2005/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.8(Nuclear Science & Technology)

ITERでは真空容器の発注仕様書の準備が進行している。また、真空容器及び第一壁・ブランケット設計についても進展があった。例えば、インボードの上部及び下部においては、えび管に代わり3次元プレスの採用があり、これにより、製造方法や非破壊検査を簡略化できる。第一壁のプラズマ対向面はリーディング・エッジ問題を回避するために形状最適化を行った。第一壁パネルの中央支持ビームにはレース・トラック形状を選択することにより、より強固な構造強度と、遮蔽ブロックにおいて簡潔な冷却流路設計が可能となり、圧損は$$sim$$0.05MPaまで下げることができた。R&D開発については、溶接部での20度あるいは30度の浅い入射角の超音波検査において良好なSN比を得るための試験が進行中である。また、非定常時における自然循環冷却を実証するために試験が実施された。

論文

発電実証プラント段階の工学課題ととりくみ

高津 英幸; 小西 哲之*

プラズマ・核融合学会誌, 81(11), p.837 - 902, 2005/11

核融合実験炉(ITER)の次の段階である発電実証プラントに向けた工学課題のうち、発電ブランケットと構造材料開発以外の工学課題に関して、その目標と研究開発の現状を解説する。具体的には、高熱負荷機器,超伝導磁石,トリチウム・システム,加熱電流駆動技術,遠隔保守技術をおもに取り上げ、それらの技術課題に関して、ITERの目標性能と比較することにより発電実証プラント段階で要求される性能を紹介し、併せて、現在実施されている研究開発の現状と今後の見通しを述べる。

論文

Comparison of tritium retention and carbon deposition in JET and JT-60U

田辺 哲朗*; 杉山 一慶*; Coad, P.*; Bekris, N.*; Glugla, M.*; 宮 直之

Journal of Nuclear Materials, 345(2-3), p.89 - 95, 2005/10

 被引用回数:17 パーセンタイル:73.49(Materials Science, Multidisciplinary)

JETのDT放電で利用されたMARKII-Aダイバータタイル上のトリチウムの蓄積を調べた結果及び、JT-60UのDD放電で使用されたダイバータタイルに蓄積されているトリチウムの表面分布及びSIMSによるH,Dの深さ分析結果を比較し、ITERにおけるトリチウムのインベントリー評価をするうえで、何が問題であるかを議論した。特に2つの装置におけるダイバータ構造の違い,タイル配置の違いなどを考慮しつつ、水素(H, D, T)の蓄積状況を比較することにより、ダイバータ構造及びタイル配置の最適化をはかれば、炭素の損耗を減らし、ひいてはトリチウムインベントリーを減らせることができることを示唆した。またJT-60Uの結果に基づき、黒鉛タイル表面の温度を500$$^{circ}$$C以上にすることができれば、ITERのトリチウムインベントリーを大きく減らせることも明らかにした。

論文

Retention of hydrogen isotopes in divertor tiles used in JT-60U

廣畑 優子*; 柴原 孝宏*; 田辺 哲朗*; 大矢 恭久*; 新井 貴; 後藤 純孝*; 正木 圭; 柳生 純一; 小柳津 誠*; 奥野 健二*; et al.

Fusion Science and Technology, 48(1), p.557 - 560, 2005/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:24.22(Nuclear Science & Technology)

JT-60Uで重水素と水素放電に曝されたダイバータタイル中の水素同位体保持特性を昇温脱離法と二次イオン質量分析法で測定した。JT-60Uのタイルから放出する主な気体はH2, HD, D2とCH4であった。内側ダイバータタイルの水素同位体保持量は、再堆積層の厚さに比例して増加した。この直線の勾配より求めた再堆積層中の水素濃度は約0.02で、JT-60で水素放電に曝されたタイルの値に類似し、他のプラズマ実機装置に比べて極めて低かった。この理由として、JT-60Uの運転温度が300$$^{circ}$$Cであったこと、再堆積層がポーラスで基板との熱接触が劣化し、放電中にタイル表面の温度が上昇したものと考えられる。損耗を受けていた外側ダイバータタイルは、内側ダイバータタイルに比べてH保持量が少なく、バッフル板でも同様な傾向が見られた。ドームトップタイルは外側バッフル板とほぼ同程度の保持量であった。タイル中に保持されたDとHの比(D/H)はほぼ0.4であり、放電回数が少なかったHの方がむしろ多く保持されており、表面近傍に保持されていたDが水素放電中に交換されていたことを示唆している。同じことは水素同位体の深さ分析の結果でも示されている。再堆積層直下にも重水素が保持されていた。

論文

よくわかる核融合炉のしくみ,5; プラズマに面する耐熱機器,核燃焼プラズマの熱負荷に耐える壁

鈴木 哲; 上田 良夫*

日本原子力学会誌, 47(4), p.266 - 271, 2005/04

核融合炉の壁(第一壁とダイバータ)に入射する熱負荷とその軽減法,ダイバータの機能(ヘリウムの除去),壁材料に求められる条件と候補材料について説明するとともに、核融合実験炉ITERや発電実証炉を例に取り、プラズマに面する壁の構造を説明する。

論文

Multi-machine comparisons of H-mode separatrix densities and edge profile behaviour in the ITPA SOL and Divertor Physics Topical Group

Kallenbach, A.*; 朝倉 伸幸; Kirk, A.*; Korotkov, A.*; Mahdavi, M. A.*; Mossessian, D.*; Porter, G. D.*

Journal of Nuclear Materials, 337-339, p.381 - 385, 2005/03

 被引用回数:66 パーセンタイル:96.56(Materials Science, Multidisciplinary)

ITPA活動で収集した周辺プラズマ分布のデータを利用して、6つのダイバータトカマクの典型的なELMyHモードについて、周辺輸送障壁での電子密度・温度分布,それらの勾配、及び最も急勾配になる領域の幅などに注目し、解析結果をまとめた。特に、セパラトリクスにおける密度は、高密度ダイバータ生成に重要な要因であり、ペデスタルにおける密度との比を比較し0.3-1まで広範囲で異なることがわかった。密度勾配の特性長に関して、中性粒子の密度や荷電交換反応の発生確率などのパラメータを設定し、スケーリングを行った。また、電子温度分布の勾配の特性長と急勾配領域の幅は、装置の主半径の大きさとともに増加することが明らかとなった。

論文

Hydrogen retention in divertor tiles used in JT-60 for hydrogen discharge period

廣畑 優子*; 柴原 孝宏*; 田辺 哲朗*; 新井 貴; 後藤 純孝*; 大矢 恭久*; 吉田 肇*; 森本 泰臣*; 柳生 純一; 正木 圭; et al.

Journal of Nuclear Materials, 337-339, p.609 - 613, 2005/03

 被引用回数:13 パーセンタイル:65.42(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60の水素放電期間に使用された下部ダイバータタイル中の水素保持特性を昇温脱離法(TDS),二次イオン質量分析法(SIMS)と弾性反跳検出法(ERDA)で測定した。その結果は以下のようである。(1)JT-60のダイバータタイル上には最大で70ミクロンの再堆積層が堆積していた。(2)単面積あたりの水素保持量は再堆積層の厚さに比例して増加した。(3)再堆積層中の水素濃度が膜中で均一であり、再堆積層の密度がバルクの等方性黒鉛と同じであると仮定して、この比例定数から再堆積層中の水素濃度を求めた。(4)再堆積層中の水素濃度は約0.015であり、この値は他のプラズマ実機装置の再堆積層中の水素濃度に比べて低かった。(5)再堆積層を除去した試料中の水素濃度は直線の外挿点よりも低いことから、再堆積層直下にも水素が保持されていることを示唆している。(6)このような低い水素濃度になった理由としてJT-60は運転温度が300$$^{circ}$$Cであったことと、再堆積層がポーラスで基板との熱接触が劣化し、放電中にタイル表面の温度が上昇したものと考えられる。(7)タイル温度を300$$^{circ}$$C以上に保つことができれば、トリチウムインベントリーを少なくできる。

論文

Effects of long time scale variation of plasma wall interactions on particle control in JT-60U

竹永 秀信; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 久保 博孝; 木島 滋; 清水 勝宏; 都筑 和泰; 井手 俊介; 藤田 隆明

Proceedings of 4th IAEA Technical Meeting on Steady-State Operation of Magnetic Fusion Devices and MHD of Advanced Scenarios (Internet), 8 Pages, 2005/02

長時間放電における壁飽和時間を評価するために、中性粒子輸送解析コードDEGAS2を用いて壁への粒子束を評価した。その際、プラズマパラメータは2次元流体ダイバータコードUEDGEで評価した。ダイバータ部のD$$alpha$$発光強度はUEDGEで求めたダイバータ板への粒子束で説明可能であるが、外側バッフル板近傍と主プラズマまわりのD$$alpha$$発光強度を説明するためには、外側バッフル板と主プラズマまわりの壁での粒子ソース(全体の6%程度)を考慮する必要がある。D$$alpha$$発光強度分布が合うようにDEGAS2で評価した壁へのイオン束と中性粒子束から壁飽和時間を評価した。ここでは、イオンと中性粒子の壁での吸収率は10%とし、壁での単位面積あたりの吸収量は実験室データをもとに1$$times$$10$$^{21}$$m$$^{-2}$$と仮定した。ダイバータ領域では1秒以内に壁飽和に達している。バッフル板では、10秒程度、主プラズマまわりの壁で100秒程度と評価される。この結果は、10秒程度の時間スケールで4$$times$$10$$^{22}$$個の粒子吸収で壁飽和が観測された実験結果と矛盾しない。また、主プラズマまわりの壁での粒子吸収は、放電を繰り返すことにより壁飽和状態に近づいていくことと関連していると考えられる。

論文

ITPA(国際トカマク物理活動)会合報告,13

河野 康則; 川端 一男*; 草間 義紀; 笹尾 真実子*; 杉江 達夫; 間瀬 淳*; 朝倉 伸幸; 加藤 隆子*; 高村 秀一*; 田辺 哲朗*; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 81(2), p.128 - 130, 2005/02

2004年の秋季に、ITPA(国際トカマク物理活動)に関する7つの会合が開催された。「計測」グループ会合は10月に中国で行われたが、その他の6つのグループ(スクレイプオフ層及びダイバータ物理,輸送物理,閉じ込めデータベースとモデリング,定常運転,MHD・ディスラプション・制御,周辺及びペデスタルの物理)会合は第20回IAEA核融合エネルギー会議(2004年11月1日$$sim$$6日,ポルトガル,ヴィラモウラ)の翌週にリスボンのリスボン工科大学に集中して開かれた。調整委員会議長の提案で開催された全体会合をはじめ、トピカルグループの合同会合も多数開かれ、国際装置間比較実験の結果報告と活発な議論が行われた。ITPA及び国際装置間比較実験へ日本側から多くの継続した寄与が望まれることから、本会合では初めて核融合フォーラムから滞在費・旅費の補助が大学及び研究機関の研究者9名に対し行われ、各グループの重要課題の解決及び国際研究活動の進展に貢献した。2005年の会合予定も併せて示した。

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